<PRを含みます>こんにちは sannigo(さんご)です。いつもありがとうございます。
今回の記事では、現在注目を集めつつある田沼意次ゆかりの静岡県牧之原市片浜の『大鐘家』(おおがねけ)について深堀りしたいと思います。
今回訪ねた大鐘家は約300年前の建築物で、1973年に「長屋門」と「母屋」が国の重要文化財に指定された庄屋屋敷で「花庄屋」と呼ばれます。
大鐘家の約1万坪と広い庭園では、紫陽花や酔芙蓉、半夏生などの季節ごとの花を楽しめます。特に紫陽花は有名で紫陽花のシーズンはたくさんの人が訪れます。
大鐘家の裏山の「あじさい遊歩道」を登れば、富士山と駿河湾も一望でき梅雨のうっとうしい気分もリフレッシュされること間違いなしです。
大鐘家は日本有数のお茶所として知られる牧之原市にあり、先ほども記したように牧之原市は『大奥』で話題になった江戸幕府の重役を担った田沼意次ゆかりの地でもあります。
来年(2025年)放送予定のNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺』では、もちろん主役の横浜流星さん(蔦屋重三郎 役)が楽しみですが、地元では重要人物として登場する田沼意次役の渡辺謙さんに期待する声が多く聞かれます。
かくいう私も6月中旬には大河ドラマの前準備として、将棋を愛した田沼意次が再建し、意次専用の玄関がある『平田寺』、さらに、長屋門前に意次が整備したといわれる「田沼街道」の一部が残る『大鐘家』を訪ね、ちょうどシーズン真っ只中だった紫陽花も楽しんできました。
おすすめは6月だけど、これからの季節なら初秋の「酔芙蓉」も楽しみです。拝観料がかかってしまいますが、見どころたくさんできっと誰もが心を癒され、満足されると思います。
ちなみに、大鐘家の姓は功名を立てた戦の折に、大きな釣鐘の旗印を掲げていたことから、信長により命名されたとのことです。
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大鐘家
場所:静岡県牧之原市片浜1032
《アクセス》
電車・バス:JR[藤枝駅]より海岸線乗車60分
JR[静岡駅]より特急バス、榛原で乗り換え、片浜バス停下車徒歩約5分
車:東名高速道路[吉田IC]より約20分
東名高速道路[相良・牧之原IC]より約14分
駐車場:あります
WC:あります
《大鐘家・資料館・庭園の入場料》
イベント 期間 大人 子供
春「あじさい祭」 5月下旬~7月上旬 ¥700 ¥400
秋「酔芙蓉」(庭園のみ) 9月上旬~10月中旬 ¥300 ¥100
「酔芙蓉」(大鐘家込み) 9月上旬~10月中旬 ¥500 ¥300
「菊花祭り」 10月下旬~11月下旬 ¥500 ¥300
冬「吊るし雛と大鐘家雛人形」1月上旬~5月上旬 ¥500 ¥300
※上記以外の期間 ¥400 ¥200
大鐘家
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柴田勝家といえば「賤ヶ岳の戦い」で豊臣秀吉に敗れ自刃した戦国武将として知られます。
『大鐘家』は、1957年にこの柴田勝家の家臣、越前(福井県)丸岡城の城代家老だった「大鐘藤八郎貞綱」が遠州相良に移住したのが始まりで、江戸初期の旗本三千石の格式を持ち、後に30~40人に使用人を抱える漁業を中心とした網元庄屋になったといいます。
大鐘藤八郎貞綱
大鐘家7代目「大鐘籐八郎貞綱」は、尾張の国(名古屋市)高針の出身です。同地出身でもある戦国武将柴田勝家の家臣となり、勝家の甥である柴田勝豊(越前丸岡城城主(福井県))の家老として仕えました。
その後、柴田勝豊は近江(滋賀県)長浜城主となりますが、勝家との確執もあり、豊臣秀吉に降ります。大鐘も豊臣方となり、「賤ヶ岳の戦い」では豊臣側として柴田相手に戦いました。
その後勝豊も病死し、長浜城主は山内一豊に変わります。のち一豊が掛川城主となり、大鐘は一豊の命により遠州相良に移り住みました。
江戸時代は旗本として徳川家に仕えましたが、江戸中期大庄屋となり、「大鐘館」を築きます。
では、さっそく駐車場から国の重要文化財の『長屋門』を通り、同じく国の重要文化財の大鐘家の『母屋』を見学していきましょう。
門前の石垣と田沼街道
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『長屋門』の門前には石垣が残っています。この石垣は、田沼意次失脚後に犬猿の仲だった松平定信によって廃城・取り壊しになった相良城の石垣だそうです。
そして、門前を”相良城〜藤枝宿”まで続く『田沼街道』が走っています。相良城主だった田沼意次もこの道を2度通ったとされます。
相良城の石垣
天明七年(1787年)時の相良城主田沼意次失脚。後相良常没収後取り壊された。
大鐘家あ城の死sが気を購入しここに築く。
この石垣の前は田沼街道、相良城(田沼城)から東海道藤枝宿まで七里(28km)の大名街道。
(案内板より)
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長屋門
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茅葺き屋根の門が『長屋門』です。9つの千木が家の格式を物語っています。
18世紀後半の江戸時代に建造された、国の重要文化財となっている奇棟造りで茅葺き屋根の長屋門。向かって左手に番人部屋、右手は農機具や農作物を置く納屋となっている。
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母屋
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18世紀後半の建造の切妻造瓦葺(明治初頭まで茅葺き)で国の重要文化財。
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160坪で15部屋あり、30人~40人程いた使用人用の「へっつい」と呼ばれる大きな煮炊き竃とは別に、家族用の「座敷へっつい」があります。お庭にはお白州まであり見ごたえ十分です。
「へっつい」はなつかしいですね。幼少時代は大黒柱がぶっとくて、茅葺き屋根の古民家に住んでいたアラ還の私です。朝は「へっつい」に火をおこし、お釜でお湯を沸かしたもんです。もちろんなつかしい農機具も使ってたし、でっかい桶もお蔵にあったなあ。お庭はなかったけど・・・。
また、黒松や桜を使った太い柱や梁には手斧削りの目がくっきり見られ、江戸時代の18世紀後半の建物の特徴がうかがえます。戦国の世の名残り、刀が振り回せないよう天井は低く、鴨居上にはゲベール銃なども展示されています。
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梁を組み込んだ重厚感は、最近流行りの「古民家カフェ」などで見かけるもの以上に感じられるのではないでしょうか?
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花庄屋
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裏庭の『あじさい散歩道』を登っていくと、さまざまな色合い、種類のあじさいが出迎えてくれます。
大鐘家は、別名「花庄屋」とも呼ばれ、大鐘家屋敷の1万坪の敷地に、初夏にはあじさいが咲き誇ります。梅雨のうっとうしい時期にも重なり多くの観光客が訪れます。
今人気の真っ白な「アナベル」の他、12,000株のガクあじさい、姫あじさい、西洋あじさいなど、35種類のあじさいが植えられ、涼し気な紫・白・青色の美しい花たちが「花庄屋」を彩り、人々の心を癒します。
紫陽花が終わっても安心してください。初秋になれば今度は「酔芙蓉」が見頃を迎えます。
朝に咲き、昼頃から薄ピンクから徐々に赤くなっていき、午後には見事な赤一色になります。夕方には萎んでしまうという『酔芙蓉』、まるでお酒に酔っぱらっているように見えるため『酔芙蓉』と名づけられたと聞きます。本当に不思議な花です。
単衣・八重・最初から紅白の花と3種類あるそうで、その他にも、一般的なピンクの「芙蓉」や、少し大きくて真っ赤な「アメリカン芙蓉」や、同じアオイ科の「ムクゲ」など大小合わせ100本程の花もあり、まだまだ暑いであろう初秋を楽しませてくれそうです。
アナベル?
今や大人気で、真っ白で目をひく北アメリカ原産の西洋アジサイです。咲き始めはライムグリーンですが、満開時には真っ白で大きな花房になるのが特徴で、直径30cm近くなります。
同じようにアジサイ寺として知られる森町の『極楽寺』でも、ひと際目を引いていたのは、この人気の真っ白なアナベルでした。
「はじめまして」のポンテデリア?
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「あじさい祭」の時期には、約3000本の花しょうぶや、北アメリカ原産のポンテデリアも見られます。「はじめまして:の瑞々しい薄紫色のポンテデリアの小花を眺めるていると、かなり蒸し暑くても何となく涼し気な風が吹いてくるような錯覚を覚えます。
お稲荷様
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大鐘家の裏山にあるお稲荷様。江戸時代には3000石の旗本で、後に大庄屋になった名家ですし、名前も大鐘(おおがね)ですから、商売繁盛や五穀豊穣のご利益が得られて大金持ちになれそうです。もちろん「宝くじ当選」も忘れずお願いしてしまいました。
大鐘家のお稲荷様
当家のお稲荷様は、商売繁盛の神様が祭られた神社。商売繁盛・五穀豊穣をご祈願下さい。
大鐘家のパワースポット
大鐘家のお稲荷様は、商売繁盛・金運に御利益あり!
(案内板より)
つるし飾展
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例年1月上旬から5月上旬まで、母屋で盛大に「つるし飾り展」が開催されます。
干支や招き猫·狛犬などの人形をあしらったつるし雛、瓢箪の吊し飾り。また、大鐘家に伝わる御殿飾や雛壇、鎧兜や振袖、帯などが江戸時代の古民家に鮮やかに飾られています。なんとなく、懐かしいと感じられる風情が楽しめます。
あじさい祭
例年5月末から7月上旬にかけて大鐘家あじさい祭が行われます。
門前の「あじさい庭園」と裏山の「あじさい遊歩道」に約35種12000株のあじさいが色とりどりに咲き乱れます。
今年『大鐘家』に出かけたのは6月12日、「ちょっと遅かったかな」という感じでしたが、いやいや、見ごろのまっさかり!平日ながらたくさんの人が訪れていました。
蔵の史料館
「蔵の史料館」は、200年前の米蔵が資料館となっており、江戸時代からの大鐘家に残る秘蔵の宝物が常時展示されています
教科書で目にする柴田勝家像や賤ヶ岳の戦いでの大鐘藤八郎定綱画像の他、伊万里焼などの調度品や、TV番組で3000万と鑑定された谷文晁や渡辺崋山などの掛け軸もあります。また、田沼家から賜った酒杯も展示されているそうです。
百葉茶
『百葉茶』とは、100種類の材料で作られたお茶で、平成30年10月に伊勢神宮(外宮)に奉納されたそうです。
癖もなく飲みやすい『百葉茶』を飲んで、高血圧・低血圧、便秘、ダイエットなどに効果を感じた人も多いとか。私ったら買わなかったくせに!オホホ!
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最後に
今回は来年放送予定のNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺』にあの渡辺謙さんが田沼意次役で御出演という朗報を受け、昨年の『どうする家康』で浜松や静岡、岡崎などがかなり盛り上がったことを思うと、来年はきっと田沼意次ゆかりの地といわれる「静岡県牧之原市」周辺はきっと盛り上がるだろうと思っています。
ということで、一足早く田沼意次ゆかりの地を訪ねて、今回は『大鐘家』のあじさい祭を楽しんできました。
まだ梅雨明けもしていないのに、日本全国では毎日のように酷暑、夜になっても気温が下がらないというかなりハードな日々を過ごしています。
あじさいやポンテデリア、半夏生といった涼し気な花が咲き誇る『大鐘家』のあじさい祭を楽しんだ頃は、涼しげな気分に浸ることができて幸せだったのに。まあ、暑さの次は寒さ、耐えるべきを耐えて、来年の「あじさい祭」を待ちましょう。
江戸時代の古民家、しかも国の重要文化財の『長屋門』と『母屋』では、いぶし色の黒松や桜の太い木が複雑に組み合わさり、約300年もの間しっかりと支えている姿がまぶしかったです。歴史ある古民家を隅々まで眺めることができて、自身の幼少期と重ね合わせ懐かしく思いました。
田沼意次に関しては、まだ勉強不足で、未だ「悪代官」というイメージを払拭する「これ」というものが見つけられていません。ただ、『大奥』というドラマで感じた田沼意次のまっすぐなイメージを忘れないでおきたいです。
最後までお読みいただきありがとうございます。では、またです。